高橋靗一氏設計、
ガラス張りで細長さが特別な当館、
温室な温度以外は外との一体感を感じる。
見たのは収蔵品群で、特に彫刻が心惹く。
フラナガン、ミロ、イサムノグチ等々。
特に模したアトリエのあるポンポンの、
最も活きた線だけ残る動物達には、
子供のような愛しさを感じた。
/スグル
群馬県立館林美術館の建屋です。今までに300を余裕で超える美術館に訪問してきましたが、これほどに建屋が長細い美術館を見たことがありません。あえて他を挙げるなら、千葉県千葉市のホキ美術館があります。
館に入るとこんな感じです。南側の面がガラス張りで、広場や空を野外で眺めているような感じがします。ただ、あたたかい。いや、少々暑いです。夏場ってどんな感じになるんだろう・・。
中庭です。ガラス越しに眺めることはできますが、入ることはできません。
美術館の設計は、レポートの通り高橋靗一(たかはし ていいち)氏です。高橋靗一氏設計の他の建築物には、佐賀県立博物館(内田祥哉氏との共同設計)があります。当館も特異な外観ですが、佐賀県立博物館も負けず劣らず特異です。
館内より。人工的な線に包まれる為か、水の細波と陽の光が特に印象深く映ります。
別館「彫刻家のアトリエ」です。館内は、フランソワ・ポンポンのアトリエの雰囲気を表した(再現しているわけではありません)造りになっており、作品も20点近く展示されています。
なんとなく気に入って撮ったら、大好きなアンドリュー・ワイエスの様な感じになってしまいました。
展示作品の1つ、フランソワ・ポンポンの「シロクマ(「polar bear」となっていますが)」です(※当画像はネットより拝借)。思わずナデナデしたくなるこの作品、東京都美術館のメトロポリタン美術館でご覧になった方も多いのではないでしょうか?当館では、大理石製とブロンズ製の双方を所蔵しています。
当館のフランソワ・ポンポンの所蔵は、このシロクマに限らず多数あり、フクロウ、ヒグマ、ラクダ、牝豚、コンドル、アヒル、大鹿などなどと、30点弱を拝見することができました。
バリー・フラナガン「仔象」です(※当画像はネットより拝借)。
象の上にウサギがのっています。説明には"躍動感"と書いてありましたが、私には、日本昔ばなしのイタズラウサギ感が強かったです。
ちなみにフラナガンの作品は、ロダンやブールデルほどではありませんが、日本全国で比較的よく見ます。例えば茨城県の笠間日動美術館ではこのイタズラウサギ部分だけが独立した作品を常設展示していますし、秋田県立近代美術館、和歌山県立近代美術館、宇都宮美術館などでは、駆けるウサギを見ることができます。躍動感にあふれているためでしょう、野外に展示されている事が多いのも特徴です。
こんな作品もありました。戸谷成雄(とやしげお)さんの「景体のバロック」の参考写真です。高さ2mの木材をチェーンソーを使って粗く削っています。当館では撮影できなかったので、静岡のヴァンジ彫刻庭園美術館の企画展で撮影した写真を載せました。
さて、電車です。東武伊勢崎線に乗りました。
着いたのは多々良駅。新宿から2時間弱の距離になります。駅前はこの通り、何もありません。空腹が心配な方は、新宿でパンなどを買って向かいましょう。
多々良駅から美術館までは徒歩で約20分。何もなく平坦な道が続きます。こんな時は是非に空を眺めましょう。こんなに広かったんだ・・と気付かされます。
美術館近くからの一風景です。この通り、富士山が見えました。
【群馬県立館林美術館】
〒374-0076
・群馬県館林市日向町2003 【map】
・TEL:0276-72-8188
【開館時間】
・9:30~17:00(入館は16:30まで)
【休館日】
・毎週月曜日(祝日・振替休の場合はその翌日)
・ただし、4月29日から5月5日までの間及び8月15日を含む週は休館なし
・年末年始(12月29日から翌年1月3日まで)
・展示替え等のための臨時休館あり
【観覧料】
・展覧会によって異なる
【アクセス】
・東武伊勢崎線 館林駅からタクシー10分
・東武伊勢崎線 館林駅前からバス「多々良巡回線」あり
バス停「県立館林美術館前」からすぐ
・東武伊勢崎線 多々良駅から徒歩1.2km(徒歩20分)
※私は多々良駅から歩きました。確かに徒歩20分ほどでした。
・多々良駅からの無料貸出自転車(ポンチャリ)。午前9時~午後4時まで、多々良駅前自転車預所で3台を貸し出しています。
※と Webサイトに記載がありますが、期待はしないで下さい。平日の昼に行ったにもかかわらず、貸出場所は開いていませんでした。
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