2013年2月13日

【ArtFM 大川市立清力美術館(福岡県大川市)】

福岡県の大川市立清力美術館へ行った。

築104年、洋風建築の当館、
建屋内の板タイル・ガラス・色等も当時を映す。

展示は地元ゆかりの溝江勘二作品などで、
100年の歴史に包まれ絵画を眺めるのが楽しい。

特にお手洗いのタイルや色の可愛さには、
用途を忘れ、しばし目を奪われていた。

/アートツアラースグル
(清力美術館の建屋です。
明治の洋風建築で、
清力酒造の事務所として使われていました。)

(裏側です。)

(1階です。社長室と応接室が
作品の展示室になっています。
なんとなく、人の姿が見えませんか?
かなり心惹かれました。
ちなみに、床面の板タイルやその並び、
そして窓のガラスそのものも104年前のものです。
このガラスはよく見ると、
気泡がちょこちょこと入っています。
山形県酒田市の本間美術館や、
群馬県渋川市の竹久夢二伊香保記念館でも
見る事ができる、愛しさを感じさせるガラスです。

(2階へ。)

(広間が清力コレクションの展示室になっています。
展示作品の主は地元作家の寄贈品で、
日展会員の溝江勘二氏、
青木繁の後輩(不仲だったそうですが(笑))松林千里氏の
作品等が展示されています。
ちなみに、以前は、
清力酒造の社長が青木繁に当地で描いてもらった
青木繁「晩帰」があったそうです。
が、無料公開されていた私立美術館としての昭和61年の閉館から
市立美術館としての平成13年の開館までの間に
当館からなくなってしまったそうです。
現在「晩帰」は、経緯は不明ながら、
広島のウッドワン美術館にあります。)

(ザ・洋風建築なデザインが面白い天井です。
シャンデリアだけは新しいものですが、
それ以外は当時のままです。)

(窓からの光にも心惹かれますが、
カーテンそのものにも心惹かれます。) 

 (さて、1階に戻ります。廊下です。
エメラルドグリーンが優しいですよね。
この色、もちろん塗り直しはされているものの
建てた当時の色です。)

(これまたすごく心惹かれた
お手洗いです。
104年前のタイルがそのまま使われています。
扉を開けた途端、い、い、いい・・と思い、
しばらく眺めてしまいました。
用途を完全に忘れ去ってます。)

 (洗面台です。
基本、当時のままですが、
床面は新しいタイルになっています。
何もかもを当時のままに修復するのではなく、
時間が混ざる良さも許容されています。
とことん心ひく建屋だなぁと思いました。)

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