2013年5月1日

【ArtFM 竹久夢二伊香保記念館・伊香保切り絵美術館(群馬県渋川市伊香保町)】

群馬県渋川市の竹久夢二伊香保記念館へ行った。

伊香保温泉郷に位置する当館、
洋館の建屋に、はいからさんの気配を感じる。

展示の主は夢二の肉筆画・デザイン・表紙絵等と
和製洋風ランプで、
大正の色が濃く伝わる。

榛名山賦に見る淡雪のような白さと艶とはかなさに、
毎年9月公開、大名物「黒船屋」へのお預けを感じた。

/スグル
 竹久夢二伊香保記念館の本館です。この通りの洋館で、木々に囲まれています。

 本館での見ものは、屏風などの肉筆画、千代紙のデザイン、婦人グラフの表紙絵(生涯にわたり、1200冊以上の雑誌に関わったそうです。)など、数多くの竹久夢二の作品です。が、その他、この建屋そのものや、館内のアールヌーヴォー・アールデコなランプ群、オルゴールの生演奏も楽しさの一つとして挙げることができます。大正色が夢二の作品の楽しみを増幅する感じです。
 ところで、レポート中の「はいからさん」。ネタ元はもちろん「はいからさんが通る」です。館に漂う大正ロマンに、少尉ぃ~の声が聞こえてきます。私だけかもしれませんが。

 竹久夢二「榛名山賦(はるなさんぷ)」です(※当画像はネットより拝借)。
 (恋多き夢二ではありますが)最愛の人 彦乃を、春の女神「佐保姫(さほひめ)」として描いています。その消えてしまいそうな細さ、白い肌、うつろな目に はかなさを感じるとともに、赤の色気や艶も感じます。背景の寒いモノトーンの景色に対し、赤の女性という温かみも心を表しているのでしょう。涙腺を刺激する作品です。

 当館の名物であり、竹久夢二の代表作、「黒船屋」です(※当画像はネットより拝借)。毎年9月16日(夢二の誕生日)を挟んだ前後2週間に公開されます。要予約です。黒船屋の公開時期でなくとも十分に楽しむことはできますが、やはり見たいですね。
 余談ですが、夢二といえば、東京大学 安田講堂近くにある竹久夢二美術館も作品を所蔵する館として知られています。(注:黒船屋はありません)

 竹久夢二伊香保記念館の新館「義山楼(ぎやまんろう)」です。明治・大正期のガラス器や日本製洋風ランプが展示されています。得には、明治・大正期に作られたというノリタケのガレ風ランプが興味深かったです。

 写真があまりにないので独立したレポートにはしませんでしたが、伊香保切り絵美術館にもお邪魔してきました。館の名の通り、切り絵作品が展示されています。こちらはでは切り絵教室が開かれており、色々な方の作品を拝見できるのですが、特に、佐藤源治先生はもちろん、平石有康さんの作品が魅力的でした。構図に、作品が放つ光がたまりません。切り絵が白黒だからコントラストが強いのではなく、表現が光を含んでいました。いつかはご紹介したいものです。

 こちらは今回の起点、桑原巨守氏の彫刻作品が印象的な渋川駅です。在来線で東京から約3時間、新幹線を利用して1時間半ほどかかります。両館へは、当駅よりバスで約20分です。

 電車です。当館訪問とは直接関係ないのですが、吾妻線に乗りました。長野原草津口駅にて撮影。

【竹久夢二伊香保記念館】
〒377-0102
・群馬県渋川市伊香保町544-119 【map】
・TEL:0279-72-4788
【開館時間】
・9:00~18:00
・9:00~17:00(12月~2月)
【休館日】
・年中無休
【入館料】
・1600円(本館)
・2000円(本館と新館)
【割引券】
【アクセス】
・渋川駅よりバスで約25分 見晴下(みはらしした)下車 徒歩すぐ
※値段を忘れたので駅すぱあとで調べたところ、片道550円だそうです。
※関越交通バス 1日フリー乗車券を使えば、800円で乗り降り自由です。
 どこで買ったかは忘れたので(多分バス内ですけど)、駅の観光案内で聞いてみて下さい。

【伊香保切り絵美術館】
〒377-0102
・群馬県渋川市伊香保町伊香保530-108 【map】
・TEL:0279-72-2780
【開館時間】
・9:00~17:00
【休館日】
・第二火曜日(祝日は開館)
・8月は無休
【入館料】
・500円
【割引券】
【アクセス】
・渋川駅より伊香保温泉行きバス
 見晴下バス停下車 徒歩10分
竹久夢二伊香保記念館からの徒歩ルート(11分)

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