2013年6月12日

【ArtFM 和歌山県立近代美術館(和歌山県和歌山市)】

和歌山市の和歌山県立近代美術館へ行った。

公共建築百選、黒川紀章設計の当館、
大規模な奇抜さにかなりたまげる。

見たのは企画展「謄写版の冒険」で、
卓上印刷器生まれのアートが並ぶ。

特に所蔵品、福井良之助の石版のような作品群には、
掻きむしりたくなるような乾きと、
なんとも言えない構図の妙とを感じた。

/スグル

 黒川紀章氏設計、和歌山県立近代美術館の建屋です。大型の館ながら、奇抜な外観をしています。右上にビヨ~ンと伸びる このツノ、渡り廊下とかじゃありません。本気でツノです。階段もよく分からない場所から伸びています。

 左下に見えるのが、そのツノです。トリケラトプスのように見えるのは私だけでしょうか。

 屋根部分の3つの層。ヒレでしょうか?


 私は今まで日本全国300を余裕で超える館を見てきました。その中で「奇抜番付」を作るとすれば、当館は「西の横綱」です。これほど大規模で奇抜な館はなかなかありません。
 では「東の横綱」はどこでしょうか。それは江戸東京博物館(美術展も開催されます)です。双方、おそらくバブル建築でしょう。バブルを知らない私にとっては、歴史遺産のように思えます。

 こちら、東京両国の江戸東京博物館です。設計は菊竹清訓(きくたけきよのり)氏。ゲタの形?と聞いたことがありますが、私にはワンコに見えます。ともかく、当館も大規模に奇抜です。

 和歌山県立近代美術館の館内です。


 手すりは少々変わっていますが、奇抜!ではありません。ちょっとかっこいいですね。

 館内に展示されている彫刻作品、イサム・ノグチ「黒いシルエット」です。

 バーバラ・クルーガー「無題(私を覚えていて)」です。バーバラ・クルーガーの名を知らなければ、プロパガンダなどの政治的意図を持ったポスターか、警告的ポスターに見えそうです。

 日本全国で見かけるウサギの彫刻、フラナガンです。いつも元気なのですが、あらたな光を得ることで、益々躍動感あふれます。今にも飛び込んで行きそうでした。

 今回の訪問時、常設展はなかったので、企画展「謄写版の冒険」を拝見しました。そこで、謄写版(とうしゃばん)の写真を参考に載せておきます(※当画像はネットより拝借)。
 この謄写版は通称「ガリ版」と呼ばれるもので、卓上の印刷器です。発明はエジソンで、日本でも広く使われていました。孔版印刷の一種で、微細な穴にインクを通すことで印刷します。プリントゴッコを想像頂ければ仕組みが分かりやすいかと思います。孔版印刷の技術は継続してありますが、謄写版そのものは絶滅危惧種です。
 この展覧会「謄写版の冒険」は企画展で、展示作品の多くは他館・個人所蔵です。が、一部に当館の所蔵品も展示されていました。当展覧会は2013年3月24日までなので既に終了していますが、展示されていた所蔵品は、コレクション展などで見ることができると思います。
 特にご覧頂きたいのは、以下に例を挙げる「福井良之助(ふくいりょうのすけ)」です。

 福井良之助「枯木」です(※当画像はネットより拝借)。
 いかがですか?。空が比較的大きく取られていることで空虚な感じがします。雰囲気的に枯れているのに、枯木でますますカラッカラです。飢えてもないのに飢えを感じます。普段の生活で忘れてしまっている、生理的欲求や安全の欲求(マズローの欲求段階説より)を思い出させるようでした。

 福井良之助「母子」です(※当画像はネットより拝借)。石版というか、化石というか、ポンペイというか・・。

 福井良之助「静物」です(※当画像はネットより拝借)。大変難しいところなのですが、構図が絶妙ですよね。単純な安定ではない妙な面白さを感じました。

 福井良之助「裸婦2」です(※当画像はネットより拝借)。胸とウエストへのこだわり(フェチ?)を感じます。

 今回最も惹かれた作品、福井良之助「開花」です(※当画像はネットより拝借)。
 確かに開花しているのですが、引っ掻きまわしたくなるような乾きも感じます。四方隅々に散る爆発的エネルギーを感じるのですが、ものの見事に枯れています。24cm角の小さい作品なのですが、かなり心動かされました。

 館のすぐ近くに野外彫刻が設置されていました。どなたか分かります??紀州、大きな耳。紀州徳川家出身の徳川吉宗公です。

 せっかく和歌山に来たので、和歌山ラーメンをいただきました。「麺屋 ひしお」です。南海 和歌山市駅の近くにありました。

 電車です。行きは新大阪駅より「特急くろしお」に乗りました。

 帰りは南海電鉄に乗り、なんばへ向かいました。

【和歌山県立近代美術館】
〒640-8137
・和歌山市吹上1-4-14 【map】
・073-436-8690
【開館時間】
・9:30~17:00(入場は16:30まで)
【休館日】
・月曜日(ただし、月曜日が祝日又は祝日の振替休日となる場合は開館し、次の平日が休館)
・年末年始(12月29日から1月3日まで)
・展示替え等の期間
【観覧料】
・常設展:一般340円 大学生230円
・企画展:その都度変わります
【アクセス】
・JR和歌山駅からタクシーで約15分
・南海和歌山市駅からタクシーで約10分
※バスについては、サイトの説明がよくわかりません。必要な方はご確認下さい。
※私は南海 和歌山市駅まで歩きました。googleマップ上、徒歩21分だそうです。私は途中で和歌山ラーメンを楽しんだので実質所要時間はよく分かりませんが、平地の大通りに沿っての道程ですので、おおよそ表示通りだと思います。ちなみに、JR和歌山駅からは徒歩31分だそうです。

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