道立5館中、唯一未訪だった当館、
控えめな建屋にも満足感を得る。
所蔵の中心は木の造形で、
木工産業の町と強く共鳴する。
舟越桂、保田井智之など魂の宿る作品群の中、
三宅一樹「裸足詞7」の凝視しにくい姿には、
木肌の魔力とお預け感とを感じた。
/スグル
常磐公園の積雪です。奥に北海道立旭川美術館の茶色の建屋が見えます。訪問したのは4月初旬で、東京では桜の季節なのですが、旭川ではこの通り約1mほどの積雪でした。
北海道立旭川美術館の建屋です。設計は、北海道の巨匠「田上義也(たのうえよしや)」氏。他の例としては、本郷新記念札幌彫刻美術館などがあります。
建屋の前には、北海道立の各美術館の名物、ブールデル(近代彫刻の三大巨匠の一人)の大型彫刻が立っています。
当館に立つ、ブールデル「雄弁」です。4体で1組の作品で、札幌の近美に「力」、函館に「自由」、帯広に「勝利」がそれぞれ立っています(北海道立三岸好太郎美術館にはありません)。当館訪問により、全てを見る事が出来ました。
ちなみに、全4体が1箇所に集まる美術館も全国にはわずかにあります。私の知るかぎりでは、鹿児島の「長島美術館」と神奈川の「箱根彫刻の森美術館」だけです。
館内です。木工産業の町の美術館だからでしょうか、木の色が目立ちます。
さて、展示室内です。訪問時は開館30周年記念「木の造形100選」展が開催されており、当館の所蔵の特色である木を素材とする作品が多数展示されていました。うち、こちらは木工芸です。
こちらは、木を素材とする現代造形です。
真ん中ちょっと右には、ヴァンジ彫刻庭園美術館や群馬県立館林美術館などでも拝見した戸谷成雄(とやしげお)さんの作品がニョッキリ立っていました。お気に入りです。
左に立つのが、毎度おなじみの巨匠、舟越桂(ふなこしかつら)「夜は夜に」です。右には、三沢厚彦(みさわあつひこ)のちょっとコミカルな動物「Animal 2000-01」が立ち、木の楽しさを伝えてくれました。
三宅一樹(みやけかずき)「素足詞7」です。
レポートに書いた「凝視しにくい姿」、ご理解いただけますでしょうか。とはいえ、ココロの中(ココロの下?)では、思わず手を伸ばしそうになる木肌でした。これほど触れたいと思った木は過去にありません。
参考までに、保田井智之(ほたいともゆき)の作品です(※当画像はネットより拝借)。写真中の作品は別の美術館のもので(東京オペラシティアートギャラリー)、当館の作品「闇の曖昧な地図」とは外観が全く違うのですが、こちらと似たような雰囲気は持っています。
今回は千歳空港までターボプロップ機のボンバルディアDHC8-Q400に乗りました。
この写真、よく見ると、まるで牛の世話のようです。ハナコと呼ぶ声に愛を感じました。(フィクションです)
特急スーパーカムイ。札幌-旭川間で乗りました。車両は2種類(789系と785系)とがあり、こちらはそのうち785系です。般若のようなイカツイ面構えをしています。駅の雰囲気も含め、巣にこもる龍のようです。
全国的に有名なラーメン屋、「山頭火」です。旭川の駅前には、その本店(旭川本店)があります。
小梅がかわいい、山頭火の「しおらーめん」です。美味しくいただきました。
〒070-0044
・北海道旭川市常磐公園内 【map】
・電話:0166-25-2577
【開館時間】
・9:30~17:00(入場は16:30まで)
【休館日】
・月曜日
(祝日または振替休日は開館、翌火曜日が休館)
(ただし、芸術週間中の11月1日は開館)
・年末年始(12月29日~1月3日)
・展示替期間 等
【観覧料(第2展示室所蔵品展)】
・170円(一般)
・100円(大学生)
※第1展示室の展覧会観覧料は展覧会ごとに異なります
【アクセス】
・旭川駅より徒歩約20分
※当館は常磐公園の中にあるのですが、公園入口までで約20分(リンク先のルートは買物公園通りを抜けるよう設定しています)です。そこから数分かかりますので、計25分ほどかかりました。
・タクシー:旭川駅前から10分(700円程度)
※だそうです。試していません。
※バスもあるそうですが、所要時間の記載はありませんでした
こちらは旭川の商業の中心地「買物公園通り」です。約1kmに渡って歩行者天国となっています。通りには野外彫刻が多数で、柳原義達(やなぎはらよしたつ)など巨匠の作品も眺めることもできます。Wikipediaによると、旭川八景の1つなんだとか。20~30分の徒歩が特に問題なければ、是非にこちらなどを通りながら向かって下さい。
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