2014年3月8日

【ArtFM 海洋堂フィギュアミュージアム黒壁 龍遊館(滋賀県長浜市)】

滋賀県長浜市の海洋堂フィギュアミュージアム黒壁へ行った。

秀吉由来の城下町、和の観光地に位置する当館、
作品の造形に浮世絵由来の劇場感を感じる。

展示はフィギュアで、
ハリウッド御用達の恐竜からアニメキャラまでが並ぶ。

特に原型師BOMEさんの女性像には、
奥底の願望を掘り起こされる思いがした。

【ArtFM 海洋堂フィギュアミュージアム黒壁(前回訪問分)】

/スグル
 今回の1枚目は原型師BOME(ボーメ)さん作の「初音ミク」です。当館への訪問は2度目で、前回訪問時と半分少々は展示作品が同じだったのですが、こちらは初見でした。その臨場感に圧倒されます。よく聴くあの声があたりに響き渡っているようでした。

 私見ですが、私はフィギュアに浮世絵との共通点をよく見出します。対象物を魅力的に表現する為のものである事、他国にはない豊かな表現力を持つ事、量産を中心に作られている事、海外での評価が高い事、等々です。オタク的な扱いをせずに眺めると、その表現力に心動かされます。これは間違いなくアートです。現在、日本各地に浮世絵を扱う美術館がありますが、未来には当館のようにフィギュアを扱う美術館が多数出てくることでしょう。

 絵画である浮世絵と違って、フィギュアは枠のない立体造形です。その為、表現の幅は広がります。ところがその分、同じ量の動きを持たせても目立ちはしません。身体の動作から身体のラインまで実際の人間に比べて誇張があるのは、原作がどうこう以上にその表現の不足分を補うためだと思います。程度の違いこそあれ、この誇張を持つという点は浮世絵との共通点ですよね。


 BOMEさん造形の「Miss Ko2(Perfect Edition)」です。海外でのフィギュアの評価の高さはこの作品が例を示してくれます。現代美術作家 村上隆氏とのコラボレーションで製作されたこの作品の等身大版は、サザビーズのオークションで50万ドル(約5800万円)の値がつきました。フラットな目で見ると芸術品だという事です。

 BOMEさん作「ねこディアナ」です。前回訪問時にえらく心惹かれた作品だったので再会を大変楽しみにしていたのですが、今回は展示されていませんでした。残念。その為この写真は前回の撮影分です。

 BOMEさん「ハニーバニー かれん&りお」。

 BOMEさん「エルファーシア」。

 BOMEさん「ホシノ・ルリ(機動戦艦ナデシコ)」。

 「メグ20th」。

 BOMEさん「鷺ノ宮椎子(さぎのみやしぃこ)(いきなりはっぴぃベル)」。調べたところによると、美少女アドベンチャーゲームのキャラクターなのだそうです。とにかくこの魅力には悶絶します。

 香川雅彦さん「ヒメクリ イメージガール」。

 香川雅彦さん「ベルダンディ(ああっ女神さまっ)」。この衣装の質感と豊かな表現をご覧下さい。

 BOMEさん「セイバー」。身体のラインと動きがどうにもこうにも魅力的。加えて、衣装の質感が見事です。

 BOMEさん「スーパーセーラームーン(美少女戦士セーラームーンS)」。

 BOMEさん「鬼娘2」。

 私が相当に好きなアニメ、「トップをねらえ!」の「タカヤ・ノリコ」です。今回もお目にかかれてよかったよかった。

 BOMEさん「キュアピース」。あの高い声が聴こえてきます。キャラクターの性格をよくもここまで表現できるものだなぁと驚くばかりです。

 BOMEさん「巡音ルカ」です。角度を変えると色々な表情が見えてきます。



 BOMEさん「ミラ=マクスウェル(テイルズ オブ エクシリア)」。活き活きとしています。撮っている私も活き活きです。

 山口勝久(やまぐちかつひさ)さん「エヴァ弐号機」。

 山口勝久(やまぐちかつひさ)さん「エヴァ初号機」。他の写真に比べ比較的小さい作品なのですが造り込みは変わりません。動きもまたいい。職人芸ですね。



 原詠人(はらえいと)さん作「ガラモン」。これは命が宿っています。間違いありません。

 うめき声まで聞こえてくる「グレムリン・モホーク」。ハリウッド御用達も十分に頷けます。

 こちらに横たわるのは実物大のトリケラトプスです。映画「ジュラシック・パーク」で実際に使用されたフィギュアが横たわっています。幕末~明治の日本工芸品の逸品群に勝るとも劣らない、日本の誇るべき技術なのだと思いました。

 館外に目を向けます。長浜は秀吉由来の城下町で、伝統的建造物の建ち並ぶ観光地なのですが、近年は廃れてしまっていました。それを立て直したのが第三セクター「黒壁」です。今では町おこしの成功例として全国に知られています。商店街の活性化なども担う我ら中小企業診断士にとって、テキストの1つです。

 長浜の珍名所、長浜タワーです。長浜タワービルの屋上に控え目に立っています。

 写真右側が海洋堂フィギュアミュージアム黒壁です。商店街の中に位置します。商店街の外の町並みには日本の伝統を感じますが、当館の建屋にはさすがに感じません。ただ、前述のとおり、作品には和の伝統を感じることができます。外観的に和の町並みに揃えて洋モノを売り物にする店がOKならば、こちらのように、外観的に揃わずとも売り物で和に揃えるというのも一案だと思います。

 入口です。ケンシロウがお出迎えしてくれます。

 館内ではユリアとともにお出迎えしてくれました。

 さて、当館訪問後にお邪魔したお店について少々触れておきます。琵琶湖畔に建つ喫茶店「VOKKO(ヴォッコ)」です。北欧風の小さく素敵なカフェとして知られているのだとか。滋賀北部に訪問の際は是非にお試し下さい。




〒526-0059
・滋賀県長浜市元浜町13-31 【map】 
・TEL:0749-68-1680 
【開館時間】
・10:00~18:00(3/1~10/31)
・10:00~17:00(11/1~2/28)
【休館日】
・不定休 
【入館料】
・800円(大人)
※フィギュアのガチャガチャ1回のオマケ付きです
【アクセス】
・JR長浜駅より徒歩5分
※実際に歩いた感じ、10分以内といったところです。観光地で魅力的な店があることもあり、歩みが遅くなってしまいます。

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