放射状の天井が印象的な当館、
音響がいいらしいが、
私にはとにかくカッコいい。
見たのは小杉放菴作品と新収蔵記念の国立公園風景画で、
異国風な景色と日本の景色が並ぶ。
神話か故事か。放庵の作品には、
温泉でも眺めたくなるゆったりした物語を感じた。
/スグル
小杉放菴記念日光美術館です。茶色というか土色というかオレンジ色というか、高さがないのもあって、色も雰囲気も風景に馴染んでいます。場所は日光東照宮(日光東照宮美術館)の近くで、日光国立公園内です。
館内です。入ると即、エントランスホールの天井に目を奪われます。なんでも、蛇の目傘の骨のイメージだそうです。Webサイトの情報によると、屋根には吸音材を用いているんだとか。その音響効果はNHKホールと同レベルだそうです。
それほどの音響の良さなので、イベントとしてコンサートなどが開催されます。ただ、私の訪問は平日昼間で、当然コンサートは行われていませんでした。よければ、オルゴールとかを設置していただいて、毎日でも音響を味わうことができるようにしてもらえたら嬉しく思います。尚更コンサートを聞きたくなるようにも思いますけどね。
エントランスホールからの外の眺めはなかなかのものです。写真中のお二人もゆったり過ごされていました。
野外彫刻、手塚登久夫(てづかとくお)の「梟の森 2005」です。かわいいなぁと思い、撮ってしまいました。1つ前の写真の連作です。
小杉未醒(こすぎみせい ※小杉放庵(こすぎほうあん)の初号)「泉」です(※当画像はネットより拝借)。
中国の桃源郷のような、ルネサンスの三美神のような、日本画のような、絵本のような。。一つの国でいい表せない独特の雰囲気を持っています。このゆったりした感じ、ゆったりした気分で眺めたくなります。で、温泉でも眺めたいなぁと思った次第です。
小杉放菴(こすぎほうあん)「水荘訪客」です(※当画像はネットより拝借)。
普通の中国の山水画に一瞬見えますが、人がはっきりと描かれ、動きに意識を感じ、人の交流が見えます。風景は確かに中国なのですが、モダンなデフォルメがあるように思いますし、オリエントな雰囲気を感じたりもします。全体として、故事か何かは知りませんが、ゆったりした物語を感じました。
そこで私が思い浮かべたのは漢文や絵の描かれた道後温泉のような温泉です。温泉に浸かりながらもこの作品を見たいなぁと思いました。勝手なことを言ってすみません。。
小杉未醒(小杉放菴)「鳴禽」です(※当画像はネットより拝借)。こういった作品の他に、書なども所蔵されています。なお、当館の展示は、常設の小杉放菴作品が3割、企画展の作品が7割といったところです。
大野隆徳(おおのりゅうとく)「奥入瀬渓流の秋」です。
当作品は、企画展「美しき日本の風景 国立公園の絵画展」に展示されていました。当企画展は、当館が例の少ない国立公園内に位置する美術館ということや、解散した国立公園協会の寄贈(すなわち日光市の新収蔵)を記念し企画されたものでして、日本全国の数多くの国立公園の風景画が並んでいました。
ちなみに、当作品に描かれている奥入瀬渓流(おいらせけいりゅう)は、青森県と秋田県の県境に位置する十和田湖から流れる川です。当作品には、梅原龍三郎!?かと思うような画風で川の流れと秋の色が描かれています。が、私が見た奥入瀬渓流の雰囲気と大きく違ったので、季節によってはこんな色になるのだろうと思ったり、印象も人それぞれなんだなぁと思ったりしました。
では、私がみた奥入瀬渓流はというと、こんな感じです。現地で撮影したのですが、とにかく緑と涼しさが印象的でした。
こちらは十和田湖。奥入瀬渓流に向かう前日に撮影したものです。
こちらも十和田湖で撮影しました。企画展の名の通り、奥入瀬渓流を含んで十和田湖国立公園となっています。国立公園と言われる場所は、それぞれいい景色を見ることができるものですね。
【小杉放菴記念日光美術館】
【小杉放菴記念日光美術館(非公式サイト)】
〒321-1431
・日光市山内2388-3 【map】
・TEL: 0288-50-1200
【開館時間】
・9:30~17:00(入館は16:30まで)【休館日】
・毎週月曜日(祝日・振替休日のときは開館し、その翌日を休館)
・展示替期間中および館内メンテナンス期間中
【入館料】
・700円(一般)
・500円(大学生)
【アクセス】
・JR日光駅もしくは東武日光駅よりバス、「神橋バス停」で下車、徒歩3分
※日光東照宮、日光東照宮美術館とは徒歩圏内です。10分もかかりません。
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