古谷誠章・八木佐千子設計、
やなせたかしの故郷に建つ当館、
虹のような架け橋に心が踊る。
展示はアンパンマンな世界とやなせたかしの絵画作品等で、
不純な大人にもじわじわ浸透してくる。
特にその本画独特の暖かさとやさしい微笑みには、
心がほっこりとした。
/スグル
今回の1枚目は、やなせたかし記念館(アンパンマンミュージアム)の収蔵庫です。おひさまの様な笑顔のアンパンマンが描かれています。おそらくこの画はペイントではなくモザイク画です。きっとこの笑顔は永遠なのでしょうね。
ところで当館の名称についてなのですが、正式名称は「香美市立やなせたかし記念館」です。「アンパンマンミュージアム」は愛称であり、やなせたかし記念館の一施設の名でもあります。
バスを降りてすぐの、アンパンマンミュージアム前広場(香美市香北町美良布・健康センターセレネ広場)です。訪問当日は物部川こども祭が開催されていました。
物部川こども祭の一場面。コーラスグループ「ミントグリーンブレス」のステージです。
【ArtFM 茅野市美術館(長野県茅野市)】
アンパンマンミュージアム前の”虹のような架け橋”です。私には虹のように見えたのですがいかがでしょうか?虹の先に見える景色が楽しみです。
ちなみに、この地は見渡す四方が山です。館の近辺では、川の音、やさしい緑、吹き抜ける風、そして青い空を感じることができます。やなせたかしさんはこのような自然で育ち、アンパンマンの住む町と太陽のような笑顔を生んだのだと感じました。
アンパンマンミュージアム前に立つ、「たたかうアンパンマン像」です。
バイキン星出身、ばいきんまん(ひらがな表記が正式です)開発の「ジャイアントだだんだん」です。像がアンパンマンミュージアムの横に立っています。高さは7mです。
アンパンマンが小さな子供を守っていました。
アンパンマンミュージアムのエントランスホールです。大変広く、建屋の容積の半分を占めている感じさえします。ショップがあったり、アンパンマン・ばいきんまんの人形が浮いていたりするものの、大部分は余裕な空間です。
ばいきんまんとドキンちゃんが来てくれました。
階段の上からの1枚です。空間が広い為に錯覚を起こすのですが、奥に浮くアンパンマンとばいきんまんは決して小さくありません。
地下に広がる「アンパンマンワールド」の一部です。アンパンマン達が暮らす町がミニチュアで再現されています。町を見守る山々は、まるで当館近辺の景色のようです。このアンパンマンワールドには、ジャムおじさんのパン工場をはじめ、バイキン城などがあります。
アンパンマンシアターです。パンフレットによると過去のアニメ作品が上映される場所とのことですが、訪問当日は上映お休みの日で、この通りの状態でした。
スロープ展示室です。
館内のあちこちにアンパンマンやばいきんまん、その仲間達がいます。
「やなせたかしギャラリー」です。絵本原画をはじめ、やなせたかしさんの絵画作品が展示されています。これらはプリントなどではなく本画です。色や光、瞳や表情の優しさがまた特別で、アニメとはまた違ったあたたかみにあふれていました。
【アンパンマンのマーチ 作詞:やなせたかし 作曲:三木たかし】
そうだ!嬉しいんだ生きる喜び
たとえ胸の傷が痛んでも
何の為に生まれて 何をして生きるのか
答えられないなんて そんなのは嫌だ!
今を生きることで 熱いこころ燃える
だから君は行くんだ微笑んで。
そうだ!嬉しいんだ生きる喜び
たとえ胸の傷が痛んでも。
嗚呼アンパンマン優しい君は
行け!皆の夢守る為
何が君の幸せ 何をして喜ぶ
解らないまま終わる そんなのは嫌だ!
忘れないで夢を 零さないで涙
だから君は飛ぶんだ何処までも
そうだ!恐れないでみんなの為に
愛と勇気だけが友達さ
嗚呼アンパンマン優しい君は
行け!皆の夢守る為
時は早く過ぎる 光る星は消える
だから君は行くんだ微笑んで
そうだ!嬉しいんだ生きる喜び
たとえどんな敵が相手でも
嗚呼アンパンマン優しい君は
行け!皆の夢守る為
やなせたかしさんは、今年2013年10月13日、お亡くなりになりました(享年94歳)。ご冥福をお祈り致します。
やなせたかし記念館の一施設、「やなせたかし記念館 別館」です。
こちらもやなせたかし記念館の一施設、「詩とメルヘン絵本館」です。
やなせたかし記念館は、愛称の通りアンパンマンをテーマとした施設です。ですが、決して子供onlyな施設ではありません。汚れきった大人の心をも癒やす やなせたかしさんの絵画作品の展示をはじめ、その他絵本作家の作品の展示が行われるなど、町の美術館としての側面もあります。
私の訪問時は別館と絵本館で「中原淳一展」が開催されていました。
中原淳一「ひまわり」第5巻5号 表紙原画です(※当画像はネットより拝借)。
中原淳一は昭和を代表するイラストレーターの一人です。竹久夢二の絵にあこがれ、画家の道へ進みました。その為初期の作品には竹久夢二の影響が多分に見られ二番煎じな印象ですが、その後の作品はポートレートやファッションデザイナーのイメージ画のような独自の色があり、大変魅力的です。その描く女性は、性的な魅力ではなく、教養・感性・センスといった人として磨かれた魅力を持ちます。現実離れはせず、日本・道徳を大切にしながらも、先を行く美しさです。大人の階段が見えたように思いました。
中原淳一「それいゆ」第37号春号 表紙原画です(※当画像はネットより拝借)。
昭和な部分も多少あるものの、基本的には古き良きという感じではありません。思想やセンスは時代の流れや流行を超えるのでしょうね。
中原淳一「髪の絵本」表紙原画です(※当画像はネットより拝借)。
さて、交通手段です。朝より赤岡の絵金蔵(えきんぐら)にお邪魔していたので、あかおか駅から土佐くろしお鉄道 ごめん・なはり線に乗りました。
御免(ごめん)駅でJR土讃線へ乗り換え、向かったのが土佐山田駅です。
土佐山田駅前のバス乗り場です。バス乗り場もバス自体もアンパンマン色でした。
この通り、バスは1時間に1本程度しかありません。が、せっかくなので是非に乗りましょう。ただ、思いつきで行くと1時間待ちもありうるので、スケジュール管理はして下さい。ご利用は計画的に。
【アンパンマンミュージアム(愛称)】
【香美市立やなせたかし記念館(正式名称)】
〒781-4212
・高知県香美市香北町美良布1224-2 【map】
・TEL: 0887-59-2300
【開館時間(通常期)】
・9:30~17:00(入館は16:30まで)
【開館時間(7月20日~8月31日)】
・9:00~17:00(入館は16:30まで)
【休館日】
・毎週火曜日(火曜日が祝日の場合はその翌日)
・但し、下記の期日は無休
※3月25日~4月6日
※4月29日~5月5日
※7月20日~8月31日
※12月24日~1月7日
【入館料】
・700円(大人 一般)
【アクセス】
・JR土讃線 土佐山田駅 下車
JRバス大栃線で約25分「アンパンマンミュージアム前」で下車
徒歩少々。
・高知市中心部より車で約45分
・高知空港よりタクシーで約30分
※私は土佐山田駅よりバスで向かいました。表記の通り乗車時間は20分少々ですが本数は1時間に1本程度しかありません。電車の本数も1時間に2本程度です。計画を立てて訪問されることをおすすめします。
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